シラーPER
2013年にノーベル経済学賞を受賞したロバート・シラー教授。
シラー教授が提唱したシラーPER(通常、ケープレシオ)が25倍を超える状態が一定期間続くと、株価が暴落するという。
ITバブルの時は79ヵ月、リーマン・ショック前のバブルの時は52ヵ月で崩壊。
そして、今回(2020年)は69ヵ月でバブルの命運が尽きた。
よって、コロナ禍がなくとも、株価の暴落は生じ得た。
ケープ(CAPE:Cyclically Adjusted Price Earnings)レシオは、
日本で「景気変動調整後PER」と呼ばれる。
通常のPERは、株価÷1株当たり純利益(EPS)で算出する。
バブル期には、利益が水増しされる。
よって、1株当たり純利益(EPS)も大きくなる。
その結果、PERが下がり、割高感がなくなる。
これに気付いたシラー教授は、
物価上昇率で利益を実質化するとともに、
過去10年分の実質利益の移動平均を分母に用いた。
これにより、景気循環の影響が調整され、
株価が本当に割高かどうかをほぼ正確に導き出せることを発見。
●逆イールド
長短金利の逆転が発生すると、
その11か月~24か月後に景気が失速し、後退期へ。
2019年8月に米国市場で逆イールドが発生。
2020年7月ではなく、少し早くきたのが、今回。