『脱東京』 本田直之
気候に合わせて、過ごしやすいところで暮らしていたわけです。
一つの場所に住み続けなくてもいい。
心地いいときに、心地いい場所で暮らせばいい。
スペインには地方という言葉がない。
スペインにはそれぞれの町に特色があり、
それぞれが魅力的です。
逆に、首都であるマドリッドにわざわざ移り住みたいと思う人は少ないようです。
だからこそ、どこの町を旅してもおもしろいのです。
生活の質が高くなるのに、生活コストが安い。
世界的に見ても、これほど恵まれているのは日本だけのこと。
日本だけが東京に一極集中しているため、
それ以外の場所は安すぎるくらいお得な状況になっています。
海沿いの家が安いというのは、海外では絶対にあり得ないのです。
一宮だけでなく、世界にはサーファーがつくった町が多くあります。
例えば、オーストラリアの東海岸にあるバイロンベイも、その一つ。
5000人程度の小さな町なのですが、きれいなビーチと国立公園に囲まれており、
人々を魅了する町と言えます。
クリエイティブな人が集まることで、町が変わる。
福岡の糸島と宮崎の青島。
遊びみたいなことをしていると、
自然に人が集まってくるのであれば、
逆に仕事を遊ぶように行うことも大事。
やはり、ナイスな人
(人間性が良く、他者に貢献する精神を持ち、提供できる価値を持った人)
でなければ生き残れない。
農家さんは朝5時から夕方5時まで仕事をされているので。
高知はスペインに似ているとよく言われます。
まさに、情熱、色、酒 3拍子揃っている。
あなた、いい人生だよね。
毎日笑えて、自分の時間もあって、
海に入りたいときにはすぐに行けて、
暑くてしょうがないときは川でひと泳ぎしてきて、
それでいただいた野菜を食べて・・・。
私は高知出身ですけど、一緒に夢に乗っからせてもらっている感じがする。
だから、すごくいいなって思っています。
大阪と神戸のちょうど中間に位置する芦屋。
芦屋川沿いに下っていけば芦屋浜があり、
逆に上がっていけば、六甲山があります。
海と山が極端に近い場所でもあり、
10分くらいで山も海も楽しめる素晴らしい環境です。
芦屋は関西一の高級住宅街というイメージが強いのですが、
一方で六甲山への登山口の一つでもあります。
六甲山を徒歩で30ほど上がると、
そこに現れるのが、芦屋ロックガーデン。
日本のロック・クライミングの発祥の地と言われているところです。
そんな芦屋ロックガーデンに魅了され、
2007年から山の麓にセレクトアウトドアショップを経営しているのが
北野拓也さんです。
本当に山ありきなんですよ。
芦屋は小さな町ですけど、山があります。
そこにはもともと何もありませんでした。
でも、岩と川、いい雪山が背後にあったので、
そういうものが好きな人たちや大きいアウトドアのメーカーが集まってきて、
魅力的な町になったんです。
自分のライフスタイルに共感を持ってもらって、
一人、二人と芦屋に引っ越して来てくれたりもします。
それが嬉しいですよね。
北野と呼ばれる地域には、
異国情緒溢れる町並みが現存しています。
神戸の町は、観光よりも住む場所だ。
神戸は、車で30分くらい行けば田園地帯になり、
食材が豊富なのだそうです。
瀬戸内海は温暖な気候で、雨量が少なく日照時間が長いので、
フルーツも甘くておいしい。
近くには明石の漁港があり、淡路島でも魚がとれる。
しかも、六甲山の裏側には牧場もあり、神戸牛もあります。
僕はもう徒歩10分の仕事に切り替えました。
500万円~1500万円くらいの中古物件。
それを500万円くらいでリノベーションする人が多いそうです。
マックスで2000万円くらいで収まるので、
ローンを組んでも月5万円くらいの返済で済むのです。
神戸の町は独特な雰囲気があります。
勢いがあって元気のある福岡に対して、
神戸はもう少し落ち着いた大人の町と言えるかもしれません。
福岡はアジア寄りのインターナショナルな町ですが、
神戸はもっとグローバルなインターナショナルな町と言えるでしょう。
どちらの町にも共通するのが、
海と山が近くて気候が良く、コンパクトシティであること。
そして、工夫次第で住宅費を安く抑えられて、空港も近くて交通の便がいいこと。
どちらもライフスタイル・バリューの高い町であることは間違いありません。
『ソーシャルデザイン 社会をつくるグッドアイデア集』
僕は子育ても重要視しているので、基本的に17時で仕事を終わります。
だから、ミーティングは17時以降には絶対に入れないように貫いています。
18時から21時まで旦那が家にいると、
子育ての負担が違うと、よく言われているんですが~~。
グーグルハングアウトは最大10人くらいなら無料で映像付きの会議ができるそうで、
スカイプよりも使い勝手がいいそうです。
余白が大事だということ。
僕らは自転車経営って言っています。
自分でブレーキを踏めばすぐにやめられるようにし、
また加速しようと思えばペダルを踏める。
そういう意味では、保守的な考え方ですね。
僕が言い続けているのは、縁を感じる場所に行きましょうということ。
もしどこに移住するかで迷っているのであれば、
縁が来るまで待ったほうがいいと思います。
選択肢が多すぎるのは、いろんな人と結婚したいというのと同じです。
お金を払ってでもやりたい仕事をしたほうがいい。
東京にはなくて長野にあるのが、圧倒的な大自然。
夏には至るところでキャンプができますし、
冬にはスキーやスノボも満喫できます。
自然が大好きな人にとっては楽園のような場所ではないでしょうか。
40歳というのは、何か自分の中で新しい挑戦をする年代だった。
40歳というのは一つの区切りで、
僕もハワイでデュアルライフを始めたのは39歳。
トライアスロンを本格的に始めたのは40歳のときでした。
金沢21世紀美術館がおもしろい人を呼ぶ。
ビルバオと金沢は同じような気がします。
食文化のレベルが高いのも同じです。
消費される仕事ではなく、記憶に残る仕事ができる。
●八百屋松田久直商店
金沢の町はライフスタイル・バリューが高い。
金沢では同じような物件でも7万円から8万円で済むそうです。
10万円以上の家賃を払う人は金沢にはいないようで、
それなら家を建てるほうが得だと言います。
朝、雪が降っていたら、すぐにスキー場に行けますし、
午前中だけスキーをして、午後出社するスタッフもいます。
また、海も近いので、釣りを楽しむ人もいますね。
最近では、白山に登っている人もいます。
また能登や南加賀まで足を延ばせば、
温泉街があり、有名な旅館もある。
過疎化の進む日本有数の豪雪地・越後妻有(新潟県の十日町市と津南町)では、
2000年から3年に1度
「大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ」が開催されています。
東京の世田谷区役所の前から十日町市まで、無料シャトルバスが出ているんです。
土日だけなんですが、土曜日の朝に東京を出て、
日曜日の夕方に帰ってくることもできます。
ダブルローカルという半移住はかなりおすすめです。
行った先で生業をつくることが大事。
今までとは畑違いの飲食業と宿泊業を始めました。
昔から知っている人は、みな唖然としたそうです。
人が集まるところにクリエイティブなことが生まれる。
宮崎市に本社を構える株式会社アラタナ
地元の主婦を集めてもらい、ライティングの仕事を教えているのです。
上田市のコワーキングスペース「HanaLab.」
人口1500人未満の村に、
100人以上の人が移住してきた村があります。
村の約95パーセントが山林という林業の山村です。
兵庫県の姫路から車で1時間、鳥取空港からも車で1時間という場所。
木材加工流通事業としては、
まるでタイルのように敷くだけで本物の無垢の床ができる
「ユカハリ」を生産。
岡山のベンチャー企業が、
家庭レベルで2万匹くらいのウナギを養殖できるパッケージをつくっているんですよ。
地域では一足のわらじでは食べていくことができません。
だからこそ、二足、三足のわらじを履けるようになる必要があります。
そういったことに反応する人は、自分でつくり出したくて仕方がない人たちなんです。
やっぱり、
自分で創意工夫をして何かをつくり出したいという気質の強い人が来てほしい。
何もかも出来上がったところに乗っかりたい人が来ないように、
用意する家でふるいにかけているわけです。
このパターンでいくと、相当いい人材が集まってきますね。
京都移住計画
京都移住計画 | 京都で暮らしたい人の想いをカタチにする、京都への移住応援サイト。
Discover Another Kyoto
Discover Another Kyoto | Come Visit Keihoku
京都府は、海の京都、森の京都、お茶の京都というキャッチコピーで
地域活性化をしています。
株式会社ココロマチ
https://www.cocolomachi.co.jp/
ココロココ
東京都の利島(伊豆諸島で一番小さい島)は人口3000人の島なのですが、
20代と30代の島民の80パーセントが移住者だと言います。
人を受け入れやすい宮崎県の「てげてげ」感。
ただ、物価は安いです。
宮崎は、全国の県庁所在地の中で最も物価が安いところなんです。
もちろん地価も安いので、東京で年収700万円と宮崎で年収400万円が実質的に
同じくらいではないでしょうか。
だから、年収400万円で豊かな生活ができることを
アピールしていけたらと考えています。
ノウハウを囲い込まないで、みんなで協力し合う。
宮崎県は「フードビジネス」に力を入れていて、
県庁にはフードビジネス推進課があるくらいです。
例えば、和牛の大会で二連覇した宮崎牛がありますし、
野菜や果物もおいしいものが揃っています。
宮崎県全体としては、
日本のひなた というコンセプトでプロモーションしています。
癒やしやのんびり、ゆっくりといったイメージですが、
そこには食や自然環境も含まれているそうです。
宮崎県移住ガイドブック。
●新しい移住に成功するために必要な͡コト
能力1:発信力がある
能力2:価値の交換ができる
能力3:クリエイティブセンスがある
能力4:モバイル・ポータブルな仕事ができる
能力5:ナイスである
能力6:自分でいろいろなモノや価値を創れる
能力7:人を巻き込める
能力8:地域の良さを翻訳・編集できる
能力9:何足ものわらじを履ける
能力10:自分で考える
能力11:依存しない
能力12:常に新しいチャレンジができる
能力13:東京や海外での修行経験
思考1:ライフスタイルがある
思考2:常識に縛られない
思考3:自分を持っている
思考4:生活水準ではなく、生活の質を上げることに興味がある
思考5:偶然を楽しめる
思考6:否定から入らない
思考7:お金よりも経験・体験を重要視する
思考8:二毛作の発想ができる
思考9:夫婦ともに自立している
福岡市のシェアオフィス「SALT」
上田市のコワーキングスペース「HanaLab」
宮崎県の綾町は、30年以上も前から有機農業で町おこしをしてきた。
日本海側の伊根町には舟が直接家に入る舟屋が今も残っています。
僕は昔から、二毛作の発想をするのが好きでした。
「今していることを、もっと楽しくするためにはどうすればいいか」を
常に考えていたのです。